こんにちは、難病・慢性疾患乗り越えネットです。
ある調査では、難病患者の6割がウツ、もしくはウツ傾向にあるという事はご存知でしょうか?
これは聖マリア学院大学の研究チームが調査したものです。
当時は難病患者の心理状況、ウツ状況を確認した調査はほとんどなかったそうなので、貴重な調査といえます。
調査期間は2010年6月~同年8月。佐賀県伊万里市と有田町に在住する患者540人にアンケート用紙を送付し、
34の特定疾患・292人から回答を得られたそうです。
回答を分析した結果、うつ症状としては、「うつ状態」が34%、「うつ傾向」が27%で、合わせると61%に上っています。
年齢によって心理状態は変わるものですが、ご自分ではなかなか心の状態は気づけないものです。
そこで、アメリカ精神医学会の診断基準を記載しておきます。
下の9つの項目のうち、5つ以上の項目が2週間以上ほぼ毎日当てはまっていると、ウツと診断されるようです。
①抑うつ気分:
ほとんど毎日、一日中抑うつ気分が続いている。
②興味、喜びの感覚の減退:
ほとんど全ての物事に対して、興味や喜びを感じられない状態がほとんど毎日、一日中続いている。
③食欲と体重の増減:
特にダイエットなどをしているわけでもないのに、体重が1ヶ月に5%以上増減した。
④睡眠の異常:
ほとんど毎日、不眠または過眠の症状が続いている。
⑤精神運動性の焦燥と制止:
ほとんど毎日、すごく焦って苛立っている、
または全体に動作が緩慢になり、口数が減るなど元気のない状態が続いている。
⑥無価値観:
ほとんど毎日、自分に価値を感じない。
⑦疲れやすさ:
日々、疲れやすい。もしくは気力がわかない。
⑧集中力:
思考力や集中力が鈍い。 なかなか決めることができない。
⑨死について考える
死について頻繁に考える。
ちなみに難病・慢性疾患の方はうつの状況に陥りやすいと言われているものがあります。
難病持ちが原因の場合、経験として初期のウツは癒しやすいので、
もし症状をお持ちの場合は早めに解消しておきたいところですね。
4月末出版の「難病患者の教科書とは?